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fusachikoの日記

会社を辞めて、外国へ。

虫を殺したくない

虫が殺せない。正確に言うと、殺したくない。

 

怖いとか気持ち悪いとかかわいそうとか、そういうことではない。「おじいちゃんかもしれない」と頭によぎるのである。

 

祖父はわたしが高校3年生のクリスマスに亡くなった。わたしの家はお墓参りが非常に活発で、祖父が生きているころから、若くして亡くなった叔父のお墓に年4回行っていた。

 

なかでも大切なのは、12月23日。叔父が亡くなった日であること、天皇誕生日で祝日であることから、毎年親戚総出でお墓に行って、そのあとみんなでご飯を食べる。奇しくも祖父が亡くなったのが12月25日と日程が近かったため、以来12月23日は叔父と祖父のお墓参りの日として、より重要な1日になった。

 

そしてある年のお墓参りが近付いたある日、家に虫がいた。その虫を見て、母が言ったのだ。「おじいちゃんかもね」と。

 

それ以来、なんとなく虫を殺しにくくなった。虫を見ると祖父のことを思い出すようになり、いつか虫を殺したくなくなった。

 

そんなこんなで蚊すら殺せないわたしは、おじいちゃんの存在を心の片隅で意識しながら、今日も夏のシドニーで手足をボコボコに食われながらブログを書いている。