fusachikoの日記

会社を辞めて、外国へ。

「残業をしない国」にいても、結局日本人はたくさん働く

わたしがいま働いているのは日本人が経営するオーストラリアの会社で、日本人向けの情報サイトの運営がメイン事業。社員は全員日本人で、彼らの多くは、オーストラリアが大好きだ。そして、オーストラリア人のライフスタイルを素晴らしいと言う。

 

オーストラリア人の考え方は、”Quality of Life”。余暇を大事にする人が多く、残業はほとんどしないらしい。大きなイベントがある日は定時のずいぶん前に仕事を切り上げたりもするようだ。何てことのない普通の日であっても、ランチにビールを飲んでいる仕事中と思わしき人の姿を目にするのはめずらしいことじゃない。

 

ところがおもしろいもので、こうしたオーストラリア人のワークスタイルをすばらしいと言うわりに、同僚の多くは定時に帰らない。大抵残業をしている。

 

シドニーに来る前にセブ島で1ヶ月だけ日本人のご夫婦がやっている会社で働いたが、そこも同じ。フィリピンは定時きっかりに帰るのが当たり前の国だけど、そこのご夫婦が定時に帰ることはまずなくて、時には深夜まで、時には徹夜で仕事をしていた。

 

どちらの会社も、締め切りがある仕事を生業にしている。時に納期に追われ、残業をせざるを得ないことだってあるけれど、どう考えたって大して忙しくない日にも、定時に帰ることは少ない。

 

たぶん、定時を意識しないんだと思う。その理由は、きっと初めて働いた会社にある。一番大きく影響を受ける最初の会社の定時への意識が、その人の今後のワークスタイルを大きく左右する。

 

わたしが新卒で入った会社は「定時を気にしないのが当たり前」だった。特に最初に配属された営業部門は誰も定時に帰る人なんかいなくて、定時を過ぎた時間に定例会議があったりした。だからわたしも定時なんてまったく気にしていなかった。チームが好きだったから、定時を過ぎてからの会社は放課後みたいで、なんなら遅くまで会社にいるのが好きだった。

 

でもその後異動した部署で人間関係がうまくいかず、仕事もそんなに忙しくなかったし、彼氏にうつつを抜かしていたりもしたので、定時に帰るようになった。その後再び異動した部署では、その会社ではめずらしく残業をしたくない人たちが集まっていたから、定時を意識するようになった。

 

今シドニーで働いている会社は時給制で、残業代は出ない。さらに言えば、けして時給も高くない。だから、よほどのことがない限り、残業はしないと心に決めた。

 

おかげで、「いかに就業時間内に仕事を終わらせるか」をものすごく考えるようになった。以前と比べると、ずいぶん時間あたりの仕事の密度が上がったように思う。繁忙期には遅くまで仕事をしたけれど、9割がたは定時ぴったりに帰っている。

 

そして、毎日定時に仕事を終えるようになったことで、こうしてブログを書き始めた。仕事でもパソコンに向かって文章を書いて、家に帰って再びパソコンに向かって文章を書く。なんだかなぁという気がしないでもないけど、内省する機会が増えたし、書くことで発見することは多い。好き勝手書きたいことを書ける楽しみもある。

 

毎日定時に帰る生活を経験できたことは、今後の仕事人生を大きく変えそうだ。