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fusachikoの日記

会社を辞めて、外国へ。

メルボルンのスキンケアショップ店員の営業力が異常

シドニー生活 仕事・働き方

年末に訪れたメルボルンで、ショッピングモールの地下を歩いていたら、「あなたのネックレスすてきね!」と、美容系のショップ店員と思わしきお姉さんに突然声をかけられた。

 

面食らったけれども、メルボルンの人はシドニーよりもフレンドリーだと聞いていたし、屋台じゃなくてちゃんとしたショッピングモールだったので、足を止めて「センキュー」と答えた。するとお姉さんは「どこで買ったの?」、「高い?」「メルボルンには旅行で来てるの?」と、矢継ぎ早に質問を投げかけてくる。そしてわたしが日本人だということがわかると「わたし日本大好きなの!」と抱きついてきた。もちろん、初対面だ。

 

かなりびっくりしてしまったが、悪い印象はない。だから「紹介したいものがあるの!ちょっとここに座って」とお姉さんに言われるがまま、一人旅で特にやることも決まっていなかったわたしは椅子に座った。

 

するとお姉さんはスキンケア商品を紹介し始めた。わたしの手にクリームやらなんやらを塗りたくり、「これ、すっごくいいでしょう?オーガニックなのよ」とあれこれ説明をしてくれる。要は営業だ。

 

「あ、ちょっとめんどうくさいな」と思ったけど、わたしはいらないものはいらないと断れるタイプだという自負もあったので、お姉さんのやりたいように身を任せていた。

 

そしてついに値段の話が始まった。たしかに商品自体は良さそうだなと思ったけど、スキンケアは間に合っている。だから「いらない」と言った。そこからがすごかった。ガンガン攻めてくる。

 

「この間買ったばかりだから」

→「でもそれ、オーガニックじゃないでしょう?これは100%オーガニックのすばらしいマヌカハニーでできたアメイジングな商品だから、全然違うのよ!」

→(たしかに良さそうな商品なんだよな・・・。買ったばかりっていうのも嘘だし・・・)

 

「高い」

→「わたしはあなたのこと好きだから、特別にハーフプライスでいいわ!本当は180ドルだけど、90ドルにしてあげる!」

→(安いし、値引きの理由が「あなたのこと好きだから」って悪い気がしないぞ・・・)

 

そして、90ドルの金額をベースに1日あたりの費用を計算し始め、「たったこれだけよ?」とクロージング。どう断ったものか考えながら「うーん」とかなんとか言っているわたしに、ひたすら商品のすばらしさを「アメイジング!」を多用しながら訴えてくる。

 

なまじ商品を良さそうだと思っていたためにお値打ち感に揺らぎ、お姉さんへの好感度も相まって、最終的には買ってしまった。全然買うつもりなかったのに。

 

購入後も「えーあなた30歳なの!?嘘でしょう?証拠にID見せて!」とお店を去るまでお姉さんはフレンドリー。そうして買い物を終えて宿へと戻る道、なんだか猛烈に感動してしまった。

 

こういう接客の仕方は、たぶん日本ではありえない。そもそも日本人は、初対面のお客さんに絶対にハグなんかしないし、「あなたのこと好きだから半額」なんてうさんくさすぎる。なにより、いらないと断った顧客に対してここまでゴリゴリに攻める店員が相当レアだ。

 

このお姉さんのすばらしかったポイントは2つあって、1つが、本当に良い商品であると信じてプレゼンしていたこと。2つ目が、顧客との距離の縮め方だ。

 

1つ目に関しては真偽のほどは定かじゃないが、少なくともわたしはそう感じたし、2つ目についてはここまで書いた通りだが、たかだか20〜30分程度の短い時間で、「このお姉さんはわたしに好感を持ったから声をかけてくれて、彼女がいいと思う商品を紹介してくれてるんだな」と顧客に思わせる力は並大抵のものではない。

 

そして購入した商品は本当に質が良く、使った後の肌はパッと明るくなる。買うまでの体験も、実際の商品も、文句なし。こんなに満足度が高い買い物は初めてかもしれない。