fusachikoの日記

会社を辞めて、外国へ。

自発的に仕事をすると、余計な仕事をしなくて済む

今の職場で、企画や編集に関係ない仕事の依頼をされることがほとんどない。請求書発行やメール返信なんかの細々した作業をボスが依頼するのは、全てもう一人の編集部員だ。最近ではほとんどボスのアシスタントと化している。

 

わたしにアシスタント的な業務が回ってこないのは、たぶん勝手にあれこれやっているからだ。勝手に何かをやってるからほっといても大丈夫だと思われて、あまり仕事の指示をされない。指示されたことをやっているわけではないから、わたしの正確な業務量をボスは把握していないし、なんならそれなりにやるべきタスクを持っていると判断される。「あれこれ」の中にはアナリティクスでの数字分析やPhotoshopでの画像加工なんかのボスができない分野の仕事も含まれているから、余計わたしが何をやっているかわからない。結果、誰にでもできる細々した業務は他の人に振ろうという考え方になる。

 

おかげで面倒なボスの事務処理代行をせずに済み、しかも自分がやりたい仕事に専念できている。ものすごく理想的な状態だ。自発的に仕事をすると、おもしろい仕事をする環境が作れるということを学んだ。

 

あとは単純に、事務処理をするアシスタントにものすごく向いていないから依頼されないだけという側面もたぶんある。依頼するたびに「これをやる意味は?」「この資料作る意味あります?」といちいちうるさいやつに、わたしなら仕事は頼まない。まぁ、自己主張は大切ってことで。

「相手の言いなりな編集者」は存在価値がまるでない

お客さんのやりたいことと、読者の読みたいものは必ずしも一致しない。そこを調整して、両者の希望が合致する落とし所を探すのが、記事広告を作成する際の編集者の一番と言っていいくらい大事な役割だ。

 

そもそもお客さんから言われるがまま記事を作成するのであれば編集者なんて存在はいらないわけで、編集者は読者の目線で企画し、文章をチェックし、読者が読みやすく、興味を引くように、まさに「編集」しなければいけない。その上で読者の興味を邪魔しないように、あるいはより興味を持ってもらえるように、お客さんが伝えたいことを組み込んでいく。

 

もちろん、お客さんが納得しないこともある。それを説得する(もしくは説得する材料を用意して営業に伝える)のも編集のものすごく大事な役割で、どうしてもお客さんが納得しないのであれば、「あなたが言う通りの記事を作ったら効果は出ない」ということを、事前にはっきりと伝える必要がある。変な記事を作らされた上に効果が出ないなんて言いがかりをつけられた日には目も当てられない。

 

多額の広告費を支払っているお客さんなのであれば、なおさら効果を出すために戦わなければいけないし、そこの労力を惜しんではいけない。機嫌を損ねるのを恐れて、妥協して言われるがままに記事を作るなんてことは絶対にあってはならないし、そんな態度は全くもって本質的ではない。お客さんのためを本当に考えたら、熱意を持って企画や文章の意図を伝えるべきだ。

 

相手の言いなりな編集者は、編集という仕事をなんだと思っているのだろう。たとえ嫌われ、疎まれても、わたしは編集者としての役割とプライドをまっとうしたい。

何もしてないのに「やりたいこと」だなんて片腹痛い

先日いっしょにビールを飲みにいった日本人男性に、なんだかイライラしてしまった。

 

彼はライティングの仕事がしたいと、未経験のインターンとしてウェブ記事を作っている。もともと全く別職種・別業界にいたけど、30歳を目前に、方向転換するなら今だと、会社をやめてオーストラリアに来たらしい。もっと遡ると、お笑い芸人になりたかったんだそうだ。

 

飲んでいる間、「もともとお笑い芸人になりたくて〜」「文章書くのが好きだからそっちの仕事をしたくて〜」とやりたいことについて話してくれるのだが、だんだん腹が立ってきた。彼が話すやりたいことは「やりたいこと」で止まっていて、そこに向かってこれといった行動を起こしているわけではない。

 

もしもライティングの仕事がしたいんだったら、1日数時間のインターンでは不十分だ。第一、文章を書くのが好きなら、書けばいい。いまの時代、ブログなんて一瞬で立ち上げられるし、そこから「おもしろい記事が書ける人」という実績ができて、仕事に繋がって……なんて可能性はゼロじゃない。素人が趣味でやっていたブログなりTwitterなりが有名になって、書籍化されることもめずらしくない。

 

しかもやりたいのはサッカーに関するライティングだそうだ。理由を聞いたら「海外のサッカー事情は日本にそこまで詳しい情報が入ってこないし、言いたいことがたくさんある」と。なおさら書けよ、サッカーブログを。

 

オーストラリアに来てまで、あれがやりたいこれがやりたいと、いい大人が言うだけで終わらせてどうしようというのだろうか。

幸せのハードルが低いと生きやすい

こないだこんなブログを書いたけど、 割とあっさり希望が通った。とりあえず一安心。

fusachiko.hatenablog.com

 

年収含む条件について詳しく教えてもらう中で、1社目の待遇が悪いと幸せのハードルが下がって生きやすいことを再確認した。

 

前にも書いた通り、私が新卒で入った会社は、ゴリゴリの営業会社で、典型的な長時間労働体質。 

fusachiko.hatenablog.com

 

営業で売れればインセンティブがつくけど、普通の営業や編集含むスタッフの年収はそこそこ。もちろん残業代はでないから、時間あたりで考えたら決して高単価ではなかった。

 

そもそも入社前にリーマンショックが起きて会社がつぶれかけたために、突然新しい階級ができて初任給は1万円減少。紙は4upで白黒両面印刷が推奨され、間違ってカラー印刷をしようものなら殺されそうな剣幕で怒鳴られたし、トイレの手を拭く紙のそばには「1枚で十分手が拭けます」と注意書きが貼ってあった。当然のように夏のボーナスはカットで、かろうじて支給された冬のボーナスは1万円。幼稚園生のいとこの子供のお年玉より少なかった。

 

そんなんだから、「待遇は悪いのが当たり前」くらいに思っている節がある。そのぶんたくましく生きれている面はあるし、今回も「残業代が支給される」と聞いて小躍りした。夢の残業代!

 

ブラック企業だなんだと騒がれているし、あまりにひどい会社は消滅すればいいと思っているけど、最初に待遇の悪い会社に入るのも悪くない。選んだ道を正解にするかどうかは自分次第としみじみ思う、晩夏の夜。

「根拠のある希望年収額」を算出するための試行錯誤

転職した前職の上司に「日本に帰ってくるなら一緒に働かないか」と声をかけていただき、スカイプで話をした。

 

7年近く転職サービスを展開している会社にいたけど、一番いい転職の方法は縁故採用だと思っている。わたしのことを知った上で誘ってもらえるというのは本当にありがたいことだし、相手が信頼していた元上司とくれば、こんなに光栄な話はない。だから詳しい仕事の内容や条件を聞く前から、そこで働く意思は自分の中で固まっていた。

 

そんな感じだったからスムーズに話は進んで、次回は条件のすり合わせ。要は年収だが、希望年収額をどう提示したものか、頭を抱えてしまった。

 

「前職が○○○万円だったので、このくらいほしいです」というのは簡単だけど、これまでの年収額はわたしにとって重要なだけで、転職先の会社にとっては関係がない。そもそも「前がこうだったから」なんて理由は、いかにも仕事ができなさそうでかっこわるい。

 

同業他社や同じ職種への転職であれば、「同様の仕事の経験があるから前職と同じ額を希望します」といった具合にこれまでの仕事と比較して設定できるけど、今回の場合はこれまでやってきた仕事と職種も業界も違うから、比較はできない。

 

そこでとりあえず、これまでやってきた仕事を洗い出してみることにした。その会社で求められるスキルや活かせそうな経験、自分の強みなど、どうにか次の仕事とこれまでの仕事の共通点を見出そうという作戦だ。

 

わたしとしては前職の年収と同額を希望したい。職種も業界も異なるから年収アップはおこがましいし、むしろ下がっても仕方がないところだけど、仕事の難易度と責任の範囲は前職を上回るから、下げたくはない。決して高給取りだったわけじゃないし、転職業界に長くいた肌感覚からいっても、まぁ妥当な額だと思う。

 

ただ、共通点を見出したところで結局は他業種・他職種なわけだから、「これだけ共通点があるから」という理由は、これまでと同額の年収を希望する根拠にはならない。また行き詰まってしまった。

 

最終的には、ここに書いたまま伝えることにした。業種も業界も違うから本来は年収ダウンもやむを得ないけど、仕事の難易度も責任も前職より上だし、こういう共通点があってこういうところは活かせそうだと思っているから、前職と同額を希望したい、といった感じだ。「入社後の働きぶりを見て昇給してくれるなら、スタート額は下がっても構わない。下がった分は勉強代だと思って頑張ります」という一言も添えた。変に高い額で入社してハードルを上げるよりいいし、「仕事ができれば昇給してほしい」という希望をやんわり伝えることもできる。なにより自分の性格を考えれば、昇給がチラついてる方が燃える。

 

会社ごとに給与水準は違うし、ゲームみたいに数字で能力は表せないし、年収額にも計算式はない。希望額の根拠を提示できれば十分なはず。そういい聞かせて、メールを送った。さてどんな返事がくるやら。

女友達を作るのが難しい2つの理由

女友達を作るのが苦手だ。対男性の場合は、わたしが女であるというだけで好意的に見てくれるし(実際はそんなことないのかもしれないけど体感として)、最初から本当の意味での友達にはなれないと思ってるから、気負わずに気楽な気持ちで接することができる。 

fusachiko.hatenablog.com

 

でも、女性とのコミュニケーションは変に緊張してしまう。理由はたぶん2つあって、一つは、関係性の問題。まず、物理的にも精神的にも距離が近い。温泉に行けば裸でお風呂に入るし、泊まりなら部屋だって一緒だ。酒でも飲みながら打ち明け話をしようものなら、その打ち明けっぷりは凄まじいものがある。

 

そして、その関係性は長期に渡る。職場や学校で出会う人ならなおさら日常的に顔を合わせるわけで、特に女性はグループを作りがちだから、1回しくじって悪印象を持たれてしまうと致命傷になり得る。過去にいじめられたり仲間外れにされた経験があるわけじゃないのに、変なプレッシャーを感じてしまう。

 

もう一つは、社会人になってからの女性のタイプが「仕事好き」と「仕事嫌い」の大きく2種類に分かれること。男性にも双方のタイプがいるけど、「仕事が好きだろうと嫌いだろうと、働くのが当たり前」という価値観がベースにあるから、どちらのタイプも「働き続ける」という共通点がある。(最近では専業主夫の男性も出てきているけど)

 

一方の女性はというと、「仕事嫌いだから結婚して専業主婦」という、「仕事をしない」生き方が選択肢にある。つまり、そもそも仕事に対してのスタンスに共通点がない。(ここでいう「仕事をしない」は、「収入を得るための活動をしない」の意味で、専業主婦が働いていないということではない)

 

わたしは海外生活中に初めてホームシックになった理由が「仕事がつまらない」だったくらい、仕事の重要度は高い。 完全に、仕事好きタイプだ。

fusachiko.hatenablog.com

 

だから、仕事嫌いタイプの子と話すときは、話題選びや話す内容にすごく気を使う。さらに困ったことに、相手のキャラが立っていたり熱く語り合える共通の趣味でもあればまた別だけど、大抵話していておもしろくない。バカにしてるわけではなくて、例えばアウトドアが好きで毎週末キャンプに行く人とネットが好きで1日中パソコンの前にいる人では話がかみ合わないように、わたしの人生にとって重要な要素である仕事の話ができないから物足りない。

 

一人くらい仲良しの日本人の女友達がいたらシドニー生活はもっと楽しいだろうなぁと思うから、日本人の集まりにちょこちょこ参加しているけど、日本人のコミュニティにくる女性には仕事から逃げてきたタイプが圧倒的に多く、消極的な子も多い。わたしはわたしで初対面の女性に緊張してしまうから、会話は盛り上がらず、疲れて終わる。女友達を作ることの、なんと難しいことか。

 

ミーティングの時間を守らない人は相手のことを舐めている

基本的にミーティングが好きではない。人数が多くなればなるほど、すでに知っている内容が共有されたり、自分には関係のない話を聞かなければならなかったり、どうしても無駄なことが多くなる。

 

中でも惰性でやっている定例ミーティングやダラダラした話し合いが本当に嫌いで、時には「わたし、このミーティングに参加する必要ないですよね?」と言って退席することもある。我ながら恐ろしく偉そうな物言いで書きながらぞっとするけど、無駄な会議に出て時間を浪費した上にストレスを溜めて態度が悪くなるよりかはずっといい。たぶん。

 

そんなんだから、終わりの時間を平気で無視して延長する人が許せない。しかもそういう人に限って開始時間通りに会議室にこない。平気で数分遅れてくる。これまた、許しがたい。そしてこういう態度の人は、上の人間に多い。

 

人を集めてミーティングをするということは、その人たちの業務時間を奪っているということ。もちろん話し合いが必要なことはあるし、時に遅刻したり長引いてしまったりすることがあるのもわかる。でも仮にミーティング相手が社長や取引先の人だった場合、少なくとも遅刻はしないはずだし、最初に何時まで時間をもらえるのかを確認するのではなかろうか。なのに、相手が部下になった瞬間に時間をないがしろにするのは、相手を舐めているとしか思えない。

 

相手が誰であろうと、時間通りに始めて時間通りに終わらせるのが、人に対する礼儀なはず。30歳になって初心を忘れがちな今こそ、時間を守るという当たり前のことを大切にしたい。