fusachikoの日記

会社を辞めて、外国へ。

外国人のボディタッチは激しい上に場所もすごい

「外国人はボディタッチが激しい」とはよく聞く話。たしかにあいさつがハグだったりほっぺをくっつけてのキスだったりするから、日本人と比べてボディタッチが激しいのは想像がつく。たぶんパーソナルスペースが日本人より狭いんだろう。

 

だから外国人の友達と接するときにボディタッチが多いのは想定の範囲内だった。けど、戸惑うのは男性の友達がタッチする場所だ。

 

頭をポンとされたり髪をサラッてされたり、背中に手を添えられたりするのは序の口で、胸の横というか脇の下というか、ブラジャーからはみ出た肉が気になるあの部分に横に座っている話し相手が「おいおい冗談だよ」みたいな感じでそっと触れてきたり、話しながら歩いているときに「ヘーイ!」みたいなノリでお腹をつついてきたりする。

 

しかもボーイフレンド感を出されるというか、なんだかいやらしさを感じるというか、実際彼らがどういうつもりなのかはわからないけど、基本的に下心を感じる触れ方だ。好きな相手なら嬉しいけど、友達にそういう触られ方はされたくない。

 

朝会ったときや別れ際に頬をつけて口でチュっていうあいさつには一向に慣れないし、男女問わず、あまり親しくない相手がぐっと近寄って肩を組んでくるのも居心地が悪い。よほど仲の良い相手でない限り、親密なスキンシップは好きじゃない。

 

それでも、こういうふれあいが多いのは素敵なことだと感じている。人と人が物理的に触れ合うことは安心感につながるし、親密さも増す。居心地の悪さを感じながらも、なんだか気持ちが温かくなる。

 

日本人が同じようなスキンシップをしたら気持ち悪いけど、もしも日本で一人暮らししていたときにこういう風に触れてくれる人が日常的にいたら、時々襲ってくる猛烈な孤独な気持ちは楽になったのかもな、と思う。

「日本語を話す日本人の見た目の人」が日本人とは限らない

 前にオーストラリア人が白人の見た目をしているとは限らないって話を書いた。

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日本には「日本人の見た目じゃない日本人」がいないから、「アジア人の顔を持つオーストラリア人」というのがどうにも不思議な気がしてしまうけど、よく考えると日本にも見た目と国籍が一致しない人たちがいる。日本人みたいな外国人、いわゆる「在日」だ。

 

シドニーに来て、韓国語の名前を名乗る在日韓国人の子に会った。生まれ育ったのは日本で、日本語が母国語で、日本では日本名を使っていたという彼がオーストラリアで韓国語の名前を名乗る理由はわからないけど、少なくとも日本で韓国名を使ったら、不便が多そうなのは想像できる。

 

わたしの父の最初の記憶は「姉に手を引かれて防空壕に逃げ込む記憶」だそうで、要は戦時中の生まれだ。そんな父は、在日含む韓国人が大嫌いで、結婚相手に韓国人を連れてきたら許さないと宣言されたこともある。わたしには在日韓国人の友達がいるし、こうして外国で生活するなかで韓国人の友達もできた。だから父のこの意見は大嫌いだけど、喧嘩になるからだいたい途中で「この話やめよ!」と切り上げる。

 

反論を試みたことは何度かあるけど、どうやら韓国人を嫌うのは理屈じゃない。嫌な体験をしたことがあるのかどうかは知らないけど、凄惨な時代を生き抜いてくるなかで植え込まれた価値観なんじゃないかと思っている。たぶん、父の世代の一般的な価値観ではないか。

 

だから日本で在日韓国人の話が公に話される機会は少ないし、あったとしても否定的な話題が多い。でも、黒人をひとくくりに怖い人たちとまとめられないように、在日だからろくでもないなんて、絶対にひとまとめにしてはいけない。

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父の世代の人たちが在日や韓国人へのイメージを変えることは限りなく不可能だと思うけど、わたしたち世代なら、先入観なく、きちんと自分の目で判断できるはず。そういう目を養うためにも、海外留学は若いうちにすべきだと思う。外国人だらけの海外で出会うアジア人への親近感は、それこそ理屈じゃない。

 

帰ったら「GO」を見よう。

日本人は無意識に「白人がすばらしい」の世界に生きている

メルボルンに行く友達に「シドニーよりも黒人が多かった」と言ったら、「えー最悪」という返事が返ってきた。理由を聞くと「怖いから」。そういうイメージはたしかにある。よくわかる。でも、けっこうビックリした。

 

黒人をひとくくりに「怖い」とまとめるのはすごく乱暴だし、なにより人種差別だ。そもそも、よく考えると怖いと思う理由もよくわからない。

 

アラブ系の人であれば「テロのイメージがあって怖い」とか、アメリカ系の人であれば「レイプのイメージがあって怖い」とか、南米系の人だったら「南米は治安が悪いイメージがあるから怖い」とか、そのイメージが合っているかはさておき、それぞれ怖い理由がある。でも黒人を怖いと感じる理由の多くは、「なんとなく怖い」程度のものじゃないのか? その子も実際に黒人によって怖い経験をしたことがあるわけではないのに、無意識に怖いというイメージを抱いている。ただの先入観。それはものすごく危険なことなんじゃないか。

 

一方でその子は白人とは関係を持ったことがあるという。前にも思った以上に白人男性とセックスをする日本人女性が多いことに驚いたけど、彼女も白人に対しての恐怖心はないと話す。

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オーストラリアに来る前、わたしは冗談で「次会うときは金髪の子供抱いてるかもしれないっす!」なんて周囲の人に言っていて、周りも「イケメンの外国人彼氏できたら教えてね!」と返してくれていた。わたしも周囲の人も、ここでイメージしてる外国人は白人だ。アジア人でもアラブ人でも黒人でもなく、白人。

 

こっちで生活していて、金髪の白人とコミュニケーション取るときになんとなく萎縮してしまう、ということに気づいた。アジア人や髪が黒い欧米人は大丈夫だけど、金髪で青い目の、いわゆる「白人」には緊張する。

 

どうやら、わたしは知らない間に「白人が優位」の世界で生きてきたらしい。

 

考えてみれば広告に出てくる外国人モデルはまず白人だし、わたしが見たことがある海外セレブもほとんどが白人だ。仕事でイメージフォトを探すときも白人の写真を選んでいたし、イケメン外国人といえば「金髪で青い目の白人」で、両親に結婚相手が外国人だったらどうする?と聞いたら、「白人ならいいけど、結婚相手が黒人やアジア人はちょっと嫌」と言われた。

 

もともと白人男性に憧れがあるわけでも、欧米の映画や文化が好きなわけでもないわたしですら、こうだ。アメリカの警察が黒人を射殺したといった白人と黒人の人種差別に関するニュースを見ていて、「別にわたしは差別してない」と思っていたけど、人種に対する先入観や無意識のイメージは知らず知らずのうちに植えつけられている。

 

本当に、とても怖いことだと思う。

幸せのハードルが低いと生きやすい

こないだこんなブログを書いたけど、 割とあっさり希望が通った。とりあえず一安心。

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年収含む条件について詳しく教えてもらう中で、1社目の待遇が悪いと幸せのハードルが下がって生きやすいことを再確認した。

 

前にも書いた通り、私が新卒で入った会社は、ゴリゴリの営業会社で、典型的な長時間労働体質。 

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営業で売れればインセンティブがつくけど、普通の営業や編集含むスタッフの年収はそこそこ。もちろん残業代はでないから、時間あたりで考えたら決して高単価ではなかった。

 

そもそも入社前にリーマンショックが起きて会社がつぶれかけたために、突然新しい階級ができて初任給は1万円減少。紙は4upで白黒両面印刷が推奨され、間違ってカラー印刷をしようものなら殺されそうな剣幕で怒鳴られたし、トイレの手を拭く紙のそばには「1枚で十分手が拭けます」と注意書きが貼ってあった。当然のように夏のボーナスはカットで、かろうじて支給された冬のボーナスは1万円。幼稚園生のいとこの子供のお年玉より少なかった。

 

そんなんだから、「待遇は悪いのが当たり前」くらいに思っている節がある。そのぶんたくましく生きれている面はあるし、今回も「残業代が支給される」と聞いて小躍りした。夢の残業代!

 

ブラック企業だなんだと騒がれているし、あまりにひどい会社は消滅すればいいと思っているけど、最初に待遇の悪い会社に入るのも悪くない。選んだ道を正解にするかどうかは自分次第としみじみ思う、晩夏の夜。

オーストラリア人が白人とは限らない

日本に住んでいるのは、ほぼ全員日本人の顔をした日本人だ。ハーフやクウォーターもいるけど、大多数は見た目で日本人とわかる。

 

ところがオーストラリアの場合、留学大国で移民国家だから、いろいろな見た目の人が生活している。国自体も建国から100年ちょっとでまだ若い。つまり、オーストラリア人を2世代ほど遡れば、イギリス人だったりイタリア人だったりする。

 

そんなもんだから、まず見た目で誰がオーストラリア人なのかは判断できない。独自の言語があるわけじゃないから、話をしたとしても、せいぜいなまりやアクセントで推測するくらい。結局は「どこの国の人?」と聞くまで、その人の国籍はわからない。

 

最近、オーストラリア人とデートをしている。

 

日本の友達にこう言うと、相手は白人だと勝手に思い込む。でも、わたしがデートしているオーストラリア人は、香港人の両親を持つオーストラリアで生まれ育ったオーストラリア人だ。つまり、見た目は完全にアジア人。

 

少し前にミスユニバースの日本代表にハーフが選ばれたかなんかで、「ハーフは果たして日本人なのか」みたいな議論があったけど、オーストラリアで生活してみた今、この議論への印象は以前と異なる。

 

前は「紛れもなく日本で生まれ育った人なのに、なんてひどいことを言うんだろう」としか思わなかったけど、今はそう思うのも仕方がない気がしてしまう。だって、わたし自身がアジア人の見た目のオーストラリア人のことをオーストラリア人と認識し切れていない。ほとんど日本人しか住んでいない島国日本では、「見た目が日本人じゃないけど日本人」という人にまず出会わない。だから日本人は、「見た目がいわゆる○○人ではない○○人」に慣れていない。

 

もちろん日本で生まれ育ったわたしもその一人なわけで、友達に「オーストラリア人っていっても両親が香港人だから見た目はアジア人なんだけどね」といちいち注釈を入れたびに、なんだか違和感を感じている。

「根拠のある希望年収額」を算出するための試行錯誤

転職した前職の上司に「日本に帰ってくるなら一緒に働かないか」と声をかけていただき、スカイプで話をした。

 

7年近く転職サービスを展開している会社にいたけど、一番いい転職の方法は縁故採用だと思っている。わたしのことを知った上で誘ってもらえるというのは本当にありがたいことだし、相手が信頼していた元上司とくれば、こんなに光栄な話はない。だから詳しい仕事の内容や条件を聞く前から、そこで働く意思は自分の中で固まっていた。

 

そんな感じだったからスムーズに話は進んで、次回は条件のすり合わせ。要は年収だが、希望年収額をどう提示したものか、頭を抱えてしまった。

 

「前職が○○○万円だったので、このくらいほしいです」というのは簡単だけど、これまでの年収額はわたしにとって重要なだけで、転職先の会社にとっては関係がない。そもそも「前がこうだったから」なんて理由は、いかにも仕事ができなさそうでかっこわるい。

 

同業他社や同じ職種への転職であれば、「同様の仕事の経験があるから前職と同じ額を希望します」といった具合にこれまでの仕事と比較して設定できるけど、今回の場合はこれまでやってきた仕事と職種も業界も違うから、比較はできない。

 

そこでとりあえず、これまでやってきた仕事を洗い出してみることにした。その会社で求められるスキルや活かせそうな経験、自分の強みなど、どうにか次の仕事とこれまでの仕事の共通点を見出そうという作戦だ。

 

わたしとしては前職の年収と同額を希望したい。職種も業界も異なるから年収アップはおこがましいし、むしろ下がっても仕方がないところだけど、仕事の難易度と責任の範囲は前職を上回るから、下げたくはない。決して高給取りだったわけじゃないし、転職業界に長くいた肌感覚からいっても、まぁ妥当な額だと思う。

 

ただ、共通点を見出したところで結局は他業種・他職種なわけだから、「これだけ共通点があるから」という理由は、これまでと同額の年収を希望する根拠にはならない。また行き詰まってしまった。

 

最終的には、ここに書いたまま伝えることにした。業種も業界も違うから本来は年収ダウンもやむを得ないけど、仕事の難易度も責任も前職より上だし、こういう共通点があってこういうところは活かせそうだと思っているから、前職と同額を希望したい、といった感じだ。「入社後の働きぶりを見て昇給してくれるなら、スタート額は下がっても構わない。下がった分は勉強代だと思って頑張ります」という一言も添えた。変に高い額で入社してハードルを上げるよりいいし、「仕事ができれば昇給してほしい」という希望をやんわり伝えることもできる。なにより自分の性格を考えれば、昇給がチラついてる方が燃える。

 

会社ごとに給与水準は違うし、ゲームみたいに数字で能力は表せないし、年収額にも計算式はない。希望額の根拠を提示できれば十分なはず。そういい聞かせて、メールを送った。さてどんな返事がくるやら。

道重さゆみのビジネスセンスはすごいと思う

わたしの妹は辻ちゃん加護ちゃんのころからモーニング娘。が好きで、中でも道重さゆみの大ファンだ。CDや写真集を買うのは当然のこと、握手会や一緒に写真が撮れるチェキ会に足げく通い、遠方だろうと行ける限りのコンサートに行っていた。

 

卒業発表されたときにはテレビの前で文字通り号泣していた。「そろそろだと思ってたけど、こんなにさみしいなんて思わなかったぁぁ~さゆぅぅぅぅうわぁぁあああん」と泣き叫ぶ妹に、わたしと母は引いていた。

 

このおよそ半年後、そんな妹の影響でわたしもモーニング娘。にはまっていくことになるのだけど、それはまた別の機会に書くとして、要はうちの妹は道重さゆみに心臓を捧げている。

 

だから当然、道重さゆみがブログを更新した当日から復帰し、今に至るまでの動向はすべてチェックしているし、「SAYUMINGLANDOLL~再生~」にも初日から駆けつけた。その影響でわたしも彼女に関連するWeb記事をチェックしているんだけれども、この発言にしびれてしまった。

 

「アイドルというか“かわいい”という新しいジャンルで頑張っていきたい。歌手とか女優ではなく“かわいい”という立ち位置です!」

(引用元:ORICON NEWS

 

道重さゆみは本当に頭の良い、ブランディングが上手な人だと改めて思う。バラエティ番組でナルシストぶりを全面に押し出し、嫌いな女ランキングで上位にランクインしたこともあったけど、おかげで「道重さゆみ=かわいいって言ってる人」と一般に広く認知される結果となった。モーニング娘。人気が低迷する中であっても知名度をキープできたのは間違いなく彼女の作戦勝ちだし、今ではアイドルから「憧れのアイドルは道重さゆみさん」と言わしめる存在だ。

  

そんな彼女が今回どういう形で復帰するんだろうと思っていたら、この発言だ。しかも「『コンサート』でも『ミュージカル』でも『ディナーショー』でもない、音と光、そして映像が織りなす新しい世界」と銘打った復帰公演「SAYUMINGLANDOLL~再生~」は、妹いわく「かわいいどころじゃなかった。極度にかわいい。圧倒的さゆ」。観た翌日は「かわいさに二日酔いしてる感じ」だそうだ。完璧じゃないか。

 

まだモーニング娘。リーダーだったときから、彼女のプロ意識の高さやリーダーシップには惚れ惚れしていたけど、ソロになった今、今度は彼女がどう自分自身をブランディングし、世の中に受け入れられていくのか、これからすごく楽しみだ。